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家の購入で発生する不動産取得税とは?計算や軽減措置について詳しく解説

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鳥居 康孝

筆者 鳥居 康孝

不動産キャリア30年

これからの社会の根底を不動産業を通して変えていきたいと強く考えています。この業界は長いので、過去・現在・未来の変化を肌で感じていますので、お客様に寄り添ったご提案には自信があります。どんな些細なことでもお気軽にお問合せください。

このブログはこのような方におすすめ!
  • これからマイホームを購入予定の方
  • 土地を先に購入し、これから新築を建てる方
  • 不動産取得税の軽減措置をしっかり活用したい方

家を購入した際、「不動産取得税」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、どのような場合に課税され、どれくらいの金額なのか、実はよく分からないという方も少なくありません。家を購入するときにかかる費用をしっかり把握することは、安心して新しい生活を始めるためにも大切です。

この記事では、不動産取得税の基礎知識から、計算方法や軽減措置、手続きの流れまで、どなたにも分かりやすく丁寧に解説します。

不動産取得税とは何か

不動産取得税とは、家屋や土地を取得したときに一度だけ課される地方税です。売買による取得はもちろん、新築、増改築、贈与、交換などさまざまな取得形態が対象となります。ただし、相続や包括遺贈による取得の場合は非課税になりますので、ご注意ください。なお、登記の有無にかかわらず、取得した時点で税金が発生する点も重要です。

税額を決める基準となるのは「固定資産税評価額」と呼ばれる評価額です。これは実際の購入価格ではなく、市区町村が公的な基準に基づいて決定した金額で、土地と建物それぞれに評価が行われます。土地は路線価方式や標準宅地比準方式により、建物は再建築価格方式によって算出されます。

この固定資産税評価額に、不動産取得税の税率(通常は4%)を乗じて税額が決まります。ただし特例として、住宅用の家屋や土地の取得については税率が3%に軽減される場合があります(民生用住宅に限り、令和9年(2027)年3月31日まで適用)。

区分 説明 補足
課税対象 売買、新築、贈与、交換など 相続や包括遺贈は非課税
評価基準 固定資産税評価額(市町村が決定) 購入価格とは異なる
税率 通常4%、住宅用は3%の軽減あり 軽減期限は2027年3月31日まで

このように、不動産取得税は一回限りの税金でありながら、取得形態や評価額、そして税率の特例などによって金額が変わるため、正確な把握が重要です。

不動産取得税の計算方法と税率

家を購入した際に気になる不動産取得税の計算方法と税率について、わかりやすく解説します。信頼できる情報をもとに、基本的な計算手順と現在の税率、そして軽減措置についてご説明します。

まず、不動産取得税は「固定資産税評価額」に「税率」をかけて算出されます。固定資産税評価額とは、実際の購入価格ではなく、市区町村が定める評価額です(売買価格の約70%程度が目安とされます) 。税率は原則として4%ですが、住宅や住宅用地については、令和9年(2027年)3月31日までに取得された場合に限り、軽減税率が適用され、3%となります 。

さらに、宅地に対しては課税標準を「固定資産税評価額の1/2」にする特例が設けられています。令和9年(2027年)3月31日までに取得した宅地は、評価額を1/2にしたうえで税率をかける形になります 。

以下に、不動産取得税の基本的な計算過程を整理した表をご用意しました。

対象 計算式 備考
家屋(住宅用) 固定資産税評価額 × 3% 令和9年(2027年)3月31日までの取得に限り軽減税率
土地(宅地) (固定資産税評価額 × 1/2) × 3% 宅地特例が適用される場合(令和9年まで)
非住宅用建物 固定資産税評価額 × 4% 軽減措置は適用されません

つまり、住宅購入時において土地と建物を取得した場合、土地は評価額を1/2にして3%、建物は評価額に3%をかけるという順序で計算します。これが現在の基本的な計算方法となります。

ただし、実際にはさらに「軽減措置」による優遇が多数あるため、単純な計算以上に税額は抑えられるケースが多くあります。次の見出しでご紹介する、建物および土地への軽減措置を正しく把握すると、負担額をより効果的に軽減できます。

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軽減措置の詳細と適用要件

家を取得する際に課される不動産取得税について、建物と土地それぞれに適用される主な軽減措置とその要件について、わかりやすく整理します。

対象 主な適用要件 軽減内容
建物(住宅用) 延べ床面積が50㎡以上240㎡以下(貸家は1戸あたり40㎡以上240㎡以下) 固定資産税評価額から1,200万円控除(認定長期優良住宅なら1,300万円)×税率3%
土地(住宅用) 建物の要件を満たし、土地取得と建物取得が連続的(新築は土地取得後3年以内、新築後1年以内など) 評価額×1/2×3%から、45,000円または(1㎡あたり評価額×1/2×(床面積×2、上限200㎡)×3%)の高い方を控除
適用期限 令和9年(2027年)3月31日までの取得分に適用

まず、建物部分に関しては、個人が居住用やセカンドハウスとして取得する住宅で、延べ床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下(貸家は1戸あたり40平方メートル以上)であることが条件です。基準を満たす場合、固定資産税評価額から1,200万円の控除を受けられます(認定長期優良住宅の場合は1,300万円に拡充)し、その後の税率は3%で計算します。例えば評価額が2,000万円の建物なら、〈2,000万円−1,200万円〉×3%で不動産取得税額を算出できます。これは新築・中古のいずれも対象となります。

次に、土地についての軽減措置は少し複雑ですが、要点は以下の通りです。建物の軽減要件を満たす住宅が建つ土地について、土地取得と住宅取得のタイミングが連続的であることが必要です。例えば、土地取得後3年以内に住宅を新築する、または住宅取得後1年以内に土地を取得するなどの関係性が必要とされています。

計算方法については、まずは土地の固定資産税評価額に1/2を乗じ、3%の税率を適用した金額から、以下のいずれか多い金額を控除します:

  • 45,000円
  • (土地1㎡あたりの評価額×1/2)×(住宅の床面積×2、ただし200㎡が上限)×3%

たとえば、宅地評価額が3,500万円、土地面積が250㎡、住宅の延べ床面積が180㎡の場合、1㎡あたり評価額は14万円(3,500万円÷250㎡)。この場合、(14万円×1/2)×200㎡×3%=420,000円となり、45,000円より大きいため420,000円が控除額となります。さらに、〈(3,500万円×1/2)×3%〉=52万5,000円 から420,000円を差し引くと、土地の不動産取得税は105,000円となります。

最後に、適用期限ですが、この軽減措置は令和9年(2027年)3月31日までに取得した住宅と土地に限り適用されます。時限措置ですので、該当する取得日がその期限内にあるかどうか、必ず確認が必要です。

以上のように、家を取得された際の不動産取得税に関する軽減措置については、建物と土地それぞれの条件と計算方法に注意が必要です。具体的な軽減効果や該当性については、お住まいの都道府県の税事務所にご相談されることをおすすめいたします。

申告・納付の手続きとタイミング

不動産取得税の申告および納付に関する手続きやタイミングについて、わかりやすく整理いたします。

項目内容注意点
申告期限 不動産取得後、30日〜60日以内が一般的(都道府県により異なる) 申告期限を過ぎると軽減措置を受けられない場合や過料が科されるおそれがあります。
納税通知書の到着時期 取得後おおむね4〜6か月後(新築住宅などでは1年以上かかることも) 自治体により時期が異なるため、到着が遅い場合は税事務所へ確認が必要です。
納付方法 金融機関、郵便局、コンビニ、クレジットカード、スマホ決済、ペイジーなど多様 口座振替は利用できない場合が多く、額や手数料に制限があります。

具体的には、各都道府県では取得後60日以内の申告を求めているところが多く、例えば愛知県では取得後60日以内に県税事務所への申告が必要です。

ただし、東京都の場合は取得後30日以内に都税事務所へ申告する必要があります。

納税通知書の到着時期については、土地や中古家屋の場合、取得(登記)から約3か月〜6か月後に届くことが多いです。

新築住宅については、評価や調査に時間を要するため、到着が取得から6か月〜1年以上かかるケースがあります。

支払い方法については、基本的に納税通知書記載の方法に従って行います。金融機関やコンビニのほか、自治体によってはクレジットカード決済やPayPayなどのスマホ決済、ペイジーにも対応しています。

たとえば、クレジットカードでの納付の場合、納付額1,000万円未満が上限で、システム利用料がかかります。

スマホ決済では、PayPayやd払い、楽天ペイなどが利用できる自治体もあり、ポイント還元などのメリットも期待できます。

以上のように、申告は速やかに、通知や納付方法は柔軟に対応することで、軽減措置を逃さずスムーズに納税することが可能です。

まとめ

家を購入した際にかかる不動産取得税は、一度だけ課税される地方税であり、売買や新築、贈与など多様な取得方法が対象となります。しかし、相続による取得は対象外です。実際の購入価格ではなく、固定資産税評価額が基準となる点も重要です。税率や計算方法、そして手厚い軽減措置も設けられており、要件を満たせば建物や土地の税負担を大きく減らすことができます。申告や納付の時期、必要書類などもしっかりと確認しておくことで、不安なく手続きを進められます。皆様も自分に合った条件や制度を正しく理解し、安心して家の購入を進めていただければ幸いです。

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