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住宅購入時の親援助に贈与税はかかる?税金の基本や制度も紹介

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鳥居 康孝

筆者 鳥居 康孝

不動産キャリア30年

これからの社会の根底を不動産業を通して変えていきたいと強く考えています。この業界は長いので、過去・現在・未来の変化を肌で感じていますので、お客様に寄り添ったご提案には自信があります。どんな些細なことでもお気軽にお問合せください。

このブログはこのような方におすすめ!
  • 親から住宅資金の援助を受ける予定がある
  • 親援助の制度を正しく使いたい
  • 住宅購入をきっかけに家族でお金の話をしたい

住宅の購入を考える中で、「親から資金援助を受けた場合、税金はどうなるの?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。特に、自分のまわりで親から援助を受けている人がどれくらいいるのか、また贈与税は発生するのかなど、疑問を持つ方は少なくありません。

この記事では、親からの住宅資金援助の実態や、贈与税の基本ルール、税金が非課税となる特例まで、分かりやすく解説します。安心して制度を活用するためのポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

親から住宅購入の資金援助を受ける人はどのくらいいるのか

住宅購入の際に親から資金援助を受ける方は決して珍しくありません。一般社団法人不動産流通経営協会の調査によると、2023年度に住宅購入者のうち、親などから援助を受けた世帯は約12.5%にのぼります。つまり、住宅購入者のおよそ8世帯に1世帯が親援助を受けているという実態です。また、援助額が1,000万円を超えるケースも全体の36.1%と多く見られます。

さらに、別の統計では、資金援助を受けてマイホームを購入した人は全体の約43%に達し、その平均額は約600万円と報告されています。世代別では、20代約450万円、30代約600万円、40代約700万円、50代以上では約800万円という傾向です。

このようなデータを踏まえると、現在住宅購入を検討している方が「自分も当てはまるかもしれない」と感じられるような実態として受け止めていただけるのではないでしょうか。特に30代の方は親の支援を受けている割合が比較的高く、金額も他世代と比べて中程度に多いことから、該当性を実感しやすい層と言えます。

項目 割合・金額 備考
援助を受けた世帯の割合 約12.5% 全体の約8分の1の世帯が対象
平均援助額 約600万円 世代によって450~800万円の幅あり
1,000万円超の援助割合 36.1% かなり高額な支援も少なくない

親からの援助で贈与税はかかるの?基本ルールを解説

住宅購入のために親からお金を受け取ると、一定の条件を超えた部分には贈与税がかかります。まずは「暦年課税制度」による年間110万円の基礎控除の仕組みについてご説明します。これは、1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与の合計金額が110万円以下であれば、贈与税がかからないという制度です。たとえば、父から60万円、母から60万円をもらった場合、合計で120万円となり、110万円を超えた10万円に対して贈与税が課税されます。なお、この控除は「受け取る人」ごとの金額ですので、父母それぞれからの贈与を別々に考えるわけではありません(必要に応じて確定申告が必要です)。

もし贈与額が110万円を超える場合は、その超えた部分に対して税率が適用されます。親から子への贈与(直系尊属からの贈与)は「特例税率」が適用され、税率は贈与額に応じて表のように段階的に高くなります。たとえば500万円の贈与を受けた場合、課税対象は(500万円-110万円)=390万円となり、そこに特例税率をかけて計算されます。

課税価格(基礎控除後)税率控除額
200万円以下10%0円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円

「では、いくらまでなら安心なの?」という疑問には、暦年課税の基礎控除である110万円までが確実に非課税であるという答えになります。ただし、贈与の総額がこの枠を超えると、課税対象となるだけでなく、贈与税申告が必要となります(翌年の3月15日までに申告)。

さらに、相続時精算課税制度という選択肢もあります。これを選ぶと累計2,500万円までは贈与税が非課税となりますが、贈与を受けた財産は将来の相続財産に合算され、相続時に精算される仕組みです。なお、2024年からは年間110万円の基礎控除も併用できるようになりましたが、この制度を一度選ぶと暦年課税には戻せないため慎重な判断が必要です。

住宅取得資金に使うなら非課税になる制度(特例)を紹介

親や祖父母など直系尊属から、住宅取得のための資金を贈与された場合、一定の要件を満たすことで贈与税が非課税になる制度があります。令和6年1月1日から令和8年12月31日までに贈与された場合、対象となる住宅の種類に応じて、省エネ等住宅なら1,000万円まで、一般住宅なら500万円まで非課税となります(受贈者ごと)。

この制度の適用には、まず受贈者が贈与者の直系卑属(子や孫)であり、贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上であることなどの条件があります。配偶者の親は直系尊属には含まれませんが、養子縁組している場合には対象となる可能性があります。

さらに、住宅に関する要件として、床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下で、その半分以上が受贈者の居住に供されることが求められます。また、贈与を受けた翌年3月15日までに住宅の工事などを完了させる取得要件や、原則として当年末までに住宅に居住を開始する居住要件を満たすことが必要です。

申告手続きについては、贈与を受けた翌年2月1日から3月15日までに、贈与税の申告書に非課税の特例の適用を受ける旨を記載し、戸籍謄本や契約書の写しなど必要書類を添えて所轄税務署に提出する必要があります。

区分主な内容要件/期限
非課税限度額省エネ等住宅:1,000万円
一般住宅:500万円
令和6年1月1日〜令和8年12月31日
受贈者の条件直系卑属、18歳以上、配偶者の親は対象外(養子縁組を除く)贈与時点で満たす
住宅の条件床面積40〜240㎡、居住用部分が2分の1以上贈与翌年3月15日までに完了

この制度を活用することで、住宅取得資金の負担を大幅に軽減できます。ご自身の状況に当てはまるかどうか、ぜひ制度の要件や手続きを確認してみてください。

制度を安心して活用するためのポイントと注意点

住宅取得資金の贈与特例を利用する際は、手続きの漏れや記録の不備により、思わぬ贈与税や追徴課税を招いてしまう恐れがあります。まず、贈与契約書の作成や通帳コピー、領収書など、資金のやりとりと用途が明確に分かる証拠を必ず残すことが重要です。特例は、住宅の購入・新築・増改築といった目的に資金を充てる必要があり、ローン返済など別用途は対象外ですので注意してください 。

次に、手続きの期限を守ることが大切です。住宅取得資金贈与の非課税特例を受けるには、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までの間に、贈与税申告書に必要書類(戸籍謄本、登記事項証明書、売買契約書など)を添付して提出しなければ適用されません 。期限を過ぎてしまうと特例が使えず、後に修正申告や追徴課税が発生する可能性があります。

ポイント 注意すべき内容 影響の可能性
証拠書類の保存 贈与契約書、通帳コピー、領収書など 記録がないと特例が認められないことも
申告期限の遵守 翌年2月1日~3月15日の間に申告 期限超過で特例が無効、追徴のリスク
用途の限定 住宅の新築・購入・増改築に充てる ローン返済などは非課税対象外

また、制度を利用する際には、小規模宅地等の特例など他の税制優遇との兼ね合いにも注意が必要です。住宅取得資金の贈与を利用すると、親名義の宅地を相続した際に小規模宅地の特例が使えなくなる場合もあり、その結果、相続税負担が増すことがあります 。

最後に、不安がある場合は早めに専門家へ相談することをお勧めします。税務署での相談や、税理士への事前相談により、必要書類や申告内容の確認、適切な活用方法が分かり、安心して制度を利用することができます 。

まとめ

住宅を購入する際に親から資金援助を受ける方は年々増加していますが、贈与税の仕組みや非課税特例を正しく理解しておかなければ、思わぬ税負担が発生することもあります。贈与税の基礎控除や住宅取得資金贈与の非課税特例は、制度の条件や申告手続きに注意が必要です。書類の準備や専門家への相談など、事前の備えをしっかり行うことで、不安なく親からの援助を活用することができます。住宅取得を考える方は、自分の状況に合った最適な方法を選ぶためにも、制度の正しい知識を身につけておきましょう。

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