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実家の相続後に売却を考えている方へ!流れとポイントを押さえて安心取引

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鳥居 康孝

筆者 鳥居 康孝

不動産キャリア30年

これからの社会の根底を不動産業を通して変えていきたいと強く考えています。この業界は長いので、過去・現在・未来の変化を肌で感じていますので、お客様に寄り添ったご提案には自信があります。どんな些細なことでもお気軽にお問合せください。

このブログはこのような方におすすめ!
  • 実家を相続したばかりで売却を検討している
  • 兄弟や親族間で相続した実家の処分を迷っている
  • 売却で失敗や損を避けたい

実家を相続したけれど、売却を考えたとき何から手をつければよいのか分からず、不安や疑問を感じていませんか。相続した不動産の売却には、手続きや流れ、そして注意すべきポイントがいくつもあります。

この記事では、相続開始後にまず行うべき確認事項から、売却活動、契約、税金対策まで、分かりやすく順を追ってご案内します。スムーズで後悔のない売却を進めるための大切なポイントを、丁寧に解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

相続開始後にまず確認すべき手続き

相続が開始した直後、まず確認すべきは「遺言書の有無」と「相続人の確定」です。たとえば自筆証書遺言が見つかった場合は、家庭裁判所での「検認」が必要であり、それを受けずに遺言を開封すると罰則(五万円以下の過料)が科される可能性がありますので注意が必要です。また、公正証書遺言であれば、検認を経ずに手続きを進められるため、トラブルを避けるうえで有用です。

次に、「相続登記(名義変更)」の手続きを忘れてはいけません。これは、被相続人から相続人へ不動産を正式に移すための法的手続きで、実質、登記が終了していないと売却は進められません。2024年4月1日から、この相続登記は義務化され、相続を知った日または遺産分割がまとまった日から3年以内に手続きを完了しないと、最大で10万円以下の過料が科される可能性があります。

さらに、相続登記を完了しない限り、不動産を売却することはできません。不動産は登記簿上の所有者が売主として扱われるため、登記がされていない状態では、買主がリスクと判断し、契約自体を拒まれることもあり得ます。こうした理由から、相続登記が完了した段階が「不動産処分のスタートライン」であると言えます。

以下に、この時点で確認すべき情報を表にまとめました。

確認項目内容備考
遺言書の有無自筆証書か公正証書かの種類確認自筆証書は検認が必要
相続人の確定誰が相続人かを戸籍等で確定以後の登記や協議に必要
相続登記の期限発生または成立から3年以内未履行の場合は過料の可能性あり

相続不動産の売却準備 ─ 流れとポイント

相続により取得した不動産を売却するには、まず売却のタイミングが決まった段階で、できるだけ早く査定依頼をすることが重要です。査定は不動産会社によって評価が異なるため、複数の会社に依頼することで、相場の理解や適正な売却価格を把握できます。また、売却完了までの期間が平均で半年から一年程度かかることが多く、早期の査定依頼が売却スピードを左右します。さらに、相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例を受けるには、売却時期が税制特例の期限を満たすことが条件となることもありますので、査定は売却方針確定後すぐに依頼しましょう 。

次に重要なのが、遺産分割協議を経て売却方針を決定することです。相続人間で誰が売却するか、売却後の分配方法などについて合意を文書にまとめた「遺産分割協議書」を作成しましょう。この協議書がないと、売却や相続登記の手続きに支障が生じる可能性があります。共有名義のままでは売却が困難になるため、売却前に分割協議を整えることが不可欠です 。

さらに、境界の確認や測量は、トラブル回避や売却価格の維持に欠かせません。境界が曖昧だと、買主とのトラブルや評価低下につながることがあるため、土地家屋調査士による確定測量を行い、正確な境界図面を整えておくことが望ましいです。費用や期間の目安として、確定測量には数十万円程度の費用がかかり、隣地所有者との調整状況によっては、完了までに数か月から半年以上かかるケースもあります 。

また、売却前には、維持費や税金の負担を見据えた準備も重要です。固定資産税や都市計画税の支払義務がある場合、売却が遅れるほど相続人の負担が増えます。節税策としては、相続後一定期間内の売却で取得費加算や空き家特例の適用可能性を検討し、早めに対策を講じましょう。

準備項目内容ポイント
査定依頼売却方針決定後すぐに実施複数社で比較、取得費特例に間に合わせる
遺産分割協議書相続人全員の合意を文書化売却や登記に必須
境界測量土地家屋調査士に依頼トラブル回避・評価維持に必要

売却活動と契約の流れ

相続した不動産を売却する際には、まず不動産会社との媒介契約を結ぶことが必要です。媒介契約には三つの種類があり、それぞれ特徴があります。

媒介契約の種類 特徴 報告・登録義務
一般媒介契約 複数の不動産会社と契約が可能で、自分で買主を見つけることもできる レインズ登録や進捗報告は任意
専任媒介契約 一社のみと契約、自分で見つけた買主との取引は可能 レインズへの登録は7日以内、報告は2週間に1回以上
専属専任媒介契約 一社のみと契約し、自分で見つけた買主との直接取引は禁止 レインズ登録は5日以内、報告は1週間に1回以上

具体的にどの媒介契約を選ぶかは、売却までのスピード、手間のかけ方、ご自身で買主を見つけたいかどうかなどを踏まえて判断するとよいです。

媒介契約が締結されたら、不動産会社による広告掲載や買主への紹介活動が始まります。内覧の準備としては、建物内外の清掃・整備や、可能であればインスペクションによる状態確認を行うと、買主に安心感を与え、成約につながりやすくなります。

内覧後、買主との条件交渉が進められます。この段階では価格・引渡し時期などの具体的な条件を調整します。折り合いがついたら売買契約の締結となります。売買契約締結後は、買主からの手付金受領、残代金の支払い・不動産引渡し、そして名義変更のための所有権移転登記申請へと手続きが進みます。

税金と特例を押さえた最後の大きな節目

相続した不動産を売却する際、税金の仕組みを正しく理解しておくことは重要です。ここでは、「譲渡所得税の計算に必要な要素」と「節税につながる特例」、「確定申告の流れ」について、わかりやすく整理してご紹介します。

区分内容ポイント
譲渡所得税率所有期間により異なる税率短期(5年以下)39.63%、長期(5年超)20.315%の差に注意
節税の特例空き家特例/取得費加算の特例どちらか一方を選択し、有利な方を活用する
確定申告特例適用には申告手続きが必要期限や添付書類を漏れなく準備

1.譲渡所得税の計算と所有期間による税率の違い
譲渡所得税は、不動産を売却して得られた利益に課税されます。その税率は所有期間に応じて異なり、短期譲渡(5年以下)では約39.63%、長期譲渡(5年超)では約20.315%となります。この際、所有期間の起点は「被相続人が取得した日」で相続人が継承するため、長期譲渡となるケースが多い点にご留意ください。

2.相続後3年以内に売却する場合の特例
節税に役立つ代表的な特例として、「空き家特例」と「取得費加算の特例」があります。空き家特例は被相続人の居住用家屋を売却すると譲渡所得から最高3,000万円控除されるもので、取得費加算の特例は相続税の一部を取得費に加算できるものです。ただし、これらは併用できないため、どちらが有利かを判断したうえで選ぶ必要があります。

3.確定申告で必要な手続きと書類
特例を受けるためには、売却した翌年の確定申告で申告書類を正しく提出することが必要です。取得費加算の特例では「取得費加算の計算明細書」、空き家特例では「被相続人居住用家屋等確認書」などが求められます。また、特例適用の期限(相続開始から3年以内や3年10カ月以内)を理解し、余裕をもって準備することが大切です。

まとめ

実家を相続した際の不動産売却には、手続きの順序や注意点を正しく理解することが大切です。まず、遺言書の確認や相続人の特定から始めることで、後のトラブルを防げます。続いて、義務化された相続登記を済ませ、売却の準備に入ることが重要です。査定や分割協議、必要な書類の整理といった各段階を丁寧に進めることで、不安なく手続きを進めることができます。税金や特例の知識も押さえ、最終的な経済面の負担を抑えながら、納得のいく売却を目指しましょう。


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